よく海外のカフェやインターネットで目にする「ブラックティー」という言葉、これは英語で紅茶を指します。
この記事では、紅茶がどうして「ブラックティー」と呼ばれるのか、他のお茶がどのような色の名前で呼ばれているのか、などお茶と色に関連する魅力的な話題をお届けします。
さらに、特に有名なブラックティーの銘柄についてもご紹介します。
読むうちに誰かに話したくなるような興味深い内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
ブラックティーとは?
カフェのメニューや海外のウェブサイトでよく見かける「ブラックティー」、これは英語で「紅茶」を意味しています。
ブラックティーは、ミルクや砂糖を加えずにそのまま楽しむ「ストレートティー」のことを指します。では、この「ブラックティー」は、具体的にどのような紅茶のスタイルを表しているのでしょうか?
この「ブラック」という表現は、ブラックコーヒーと同じく、ミルクや砂糖を加えないで純粋に楽しむ飲み方を示しています。それでは、紅茶において「ブラックティー」とはどのようなスタイルを指すのでしょうか?
次に、世界中で愛されているブラックティーの代表的な銘柄もご紹介します。
世界を魅了する紅茶、三大銘茶を巡る旅
紅茶はその色彩によってさまざまな種類に分けられますが、ブラックティーもその一つです。
ブラックティーには多彩なバリエーションがあり、それぞれが産地の特色を映し出しています。この記事では、世界中から愛される特別な三大銘茶を紹介します。
ダージリン
インド北東部、ヒマラヤの麓に広がるダージリン地方で栽培されるこの紅茶は、標高2,000メートルの高地で育つため、独特の味わいを持っています。
ここで生産される紅茶は、「紅茶のシャンパン」と称されるほど、そのフルーティな香りと爽やかな風味が魅力です。
ダージリンティーは春、夏、秋と季節ごとに収穫され、各シーズンで異なる特徴を楽しむことができます。
春に摘まれるファーストフラッシュは、緑茶を思わせる爽快な味わいが特徴で、夏のセカンドフラッシュはマスカットを連想させる香りが立ち、秋のオータムナルは甘く濃厚な味わいが楽しめます。
ウバ
スリランカの南東部、ウバ地方の山岳地帯で栽培される紅茶は、高地で育つことから「ハイグロウンティー」と呼ばれています。
この地で生産される紅茶は、メントールを思わせる清涼感のある香りと適度な渋みが特徴で、7月から8月にかけての品質シーズンにはその特性が顕著に現れます。
特に注目されるのは、ティーカップに注いだ時に見える「ゴールデンリング」というオレンジ色の輪です。この美しい現象もウバ紅茶の魅力の一つです。
キームン
中国安徽省の祁門(キームン)県で栽培される祁門紅茶は、その生産が6月から9月という特定の時期に限られていることが特徴です。
この紅茶は、独特のスモーキーな香りと、ランやバラを彷彿とさせる芳香が楽しめるため、多くの人々を魅了しています。
祁門紅茶は、渋みが少なく非常にまろやかな味わいが特徴で、他の有名な紅茶産地であるダージリンやウバの紅茶とは異なる独自の風味を持っています。
その深い黒色の茶葉は、紅茶が「ブラックティー」と呼ばれる理由を物語っています。
お茶の色による分類
中国では、お茶の製造過程において、カメリア・シネンシスの葉から作られる6種類のお茶があります。
これらは白茶、黄茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶、黒茶として知られ、それぞれの色が名前に反映されています。
日本で親しまれている緑茶や紅茶も、この分類に含まれています。ウーロン茶は以前、「青茶」とも称されており、その名の通り「深い緑」の色を表していましたが、現在では「ウーロン茶」として広く知られています。
英語では、白茶から緑茶はそのまま直訳されることが多いですが、ウーロン茶は「Oolong tea」として、紅茶は「Black tea」、黒茶は「Dark tea」と表現されることが一般的です。
この用語は、フランス語やドイツ語でも同じように使用されています。
黒茶とは
中国では、「黒茶」と呼ばれるお茶が紅茶と同じくカメリア・シネンシスの葉から製造されています。
特に良く知られている黒茶の一つがプーアール茶です。このお茶の製造方法は「握堆(あくたい)」と称され、高温多湿の環境下で菌類を活用して茶葉を発酵させる独特のプロセスです。
このような製造過程により、黒茶は「後発酵茶」とも呼ばれ、英語では「Dark tea」や「Fermented tea」と表現されます。
緑茶について
緑茶は、摘み取った後すぐに高温で加工され、茶葉の酸化を防ぎます。
この高温処理には蒸し方や炒り方があり、地域によって異なりますが、日本では一般的に蒸し方が採用されています。
緑茶は「不発酵茶」として分類され、栽培や製造の方法の違いから煎茶、玉露、抹茶など多様な種類があります。
黄茶の魅力
黄茶(きちゃ・ホァンチャ)はその名が示す通り、黄色味を帯びた茶葉と水色が特徴で、まろやかな味わいが楽しめます。
生産量が非常に少ないため希少価値の高いお茶です。黄茶の製造過程には「悶黄」と呼ばれるステップが含まれ、ここでは一度乾燥させた茶葉を余熱で湿らせて蒸らします。
この工程で軽い発酵が促され、「弱後発酵茶」とも称されます。代表的な黄茶には、君山銀針があります。
ホワイトティー
ホワイトティーは、チャノキの新芽を原料としており、これらの新芽が産毛で覆われているため、非常に珍重されています。
製造方法はとてもシンプルで、摘み取った新芽を自然光のもとでゆっくりと萎れさせ、その後に乾燥させます。
このお茶は、その色合いが非常に淡く、味わいも穏やかで、ほのかな甘みが感じられるのが特徴です。
日光にさらすことで軽く酸化発酵が進むため、「弱発酵茶」とも分類されます。特に有名なホワイトティーには、白毫銀針(はくごうぎんしん・シルバーニードル)や白牡丹(はくぼたん・バイムーダン)があります。
まとめ
お茶の種類はその色によって分けられることが一般的で、特に英語圏でのお茶の表現には色を使った分類がよく用いられます。
海外でお茶について語る際には、ホワイトティー、グリーンティー、ブラックティーなどの用語を使い分けることが大切です。
これらの言葉をしっかりと理解しておくと、海外でのお茶の時間をより楽しく過ごすことができます。
お茶の色を基にした分類を活用して、世界中の人々とのコミュニケーションを豊かにしましょう。