コンビニや自動販売機で人気のミルクティーも、自宅で手作りすると、一層おいしさが引き立ちます。自分で淹れるミルクティーは市販品とは一線を画し、紅茶本来の豊かな香りを存分に味わえます。
この記事では、ご家庭で手軽に作れるミルクティーの作り方をご紹介します。少しの工夫で、まるでカフェのような味わいを自宅で再現できますよ。
自宅で楽しむ美味しいミルクティーの作り方
次の手順で、簡単においしいミルクティーを楽しむことが出来ます。
1. 水道水をボコボコに沸かします。
2. ポットやカップを予熱します。
3. 温めたポットに茶葉を入れます。
4. ポットに沸騰したお湯を注ぎます。
5. 適度に蒸らします。
6. カップに注いで、お好みでミルクを加えます。
このように、紅茶にミルクをプラスしただけのシンプルな作り方です。
茶葉の量の目安
紅茶 一杯につき茶葉は2~3グラムが目安です。正確に量るのが難しいときは、ティースプーン1杯分を基準にする方法もあります。CTC茶葉(細かい茶葉)は少なめに、OP茶葉(大きめの茶葉)は多めにすると良いでしょう。
計量が面倒な場合は、事前に一定量がパックされたティーバッグの使用もおすすめです。
紅茶をより美味しくするための熱湯の注ぎ方
紅茶の葉には、力強くボコボコに沸騰させた熱湯を直接注ぎましょう。そうすることで、茶葉が活発に動き、「ジャンピング」と呼ばれる現象が起こります。
このジャンピングは、紅茶の風味をしっかりと引き出すための大切な工程です。お湯を適切な勢いで加えることがポイントとなります。
蒸らし時間
お湯を注いだ後は、ポットの蓋をしっかりと閉めて保温しましょう。「ティーコジー」という保温用のカバーを使うとより効果的です。
ティーコジーがない場合は、タオルをポットにかけても同じように保温できます。大切なのは、熱を逃がさず茶葉をじっくりと蒸らすことです。
蒸らし時間は使用する茶葉の種類によって異なります。
– 大きめの茶葉(OPなど)は最低3分
– 細かい茶葉(CTCなど)はストレートで2分、通常は3分が目安です。
これらは基本的な目安ですが、蒸らし時間はお好みで調整するのが一番です。何度か試して、自分に合った最適な時間を見つけるのも紅茶の楽しみの一つです。
紅茶をカップに注ぎ、好みのミルクを加える
予熱したカップに紅茶を注ぎ、次にお好みでミルクを加えます。ミルクの量で味の濃淡が変わりますので、お好みに合わせて調整してください。
もし甘みを加えたい場合は、砂糖を入れるのも良いでしょう。
ミルクの選び方
ミルクティーの味は、使用するミルクによって大きく変わります。同じ茶葉でも、選ぶミルクによってまったく異なる風味が楽しめます。
ここで、それぞれのミルクの特徴をご紹介します。
成分無調整牛乳
一般的な牛乳で、最も手に入りやすく、多くの家庭で常備されています。乳脂肪分が3~4%のこの牛乳は、どんな紅茶ともよく合い、紅茶の味を引き立てるしっかりとした存在感があります。
低温殺菌牛乳
60℃で30分間の低温で殺菌されたこの牛乳は、自然な甘みと香りを保ちつつ、一般的な牛乳特有の臭みが少ないため、牛乳が苦手な方にもおすすめです。
ただし、通常の牛乳に比べて一般的に価格が高めです。
スキムミルクとミルクティーの組み合わせ
スキムミルクはミルクティーとの相性が少し難しいかもしれません。脂肪分がほとんど含まれていないため、味が薄く感じられ、紅茶の豊かな香りとなじみにくいのが特徴です。
乳脂肪分が0.5%未満のスキムミルクは無脂肪乳とも呼ばれ、そのさっぱりとした味わいが特徴です。これは濃厚なミルクティーには向かないかもしれませんが、軽やかな味を好む方にはおすすめです。
加工乳の魅力
加工乳は、通常の牛乳にクリームやバターを加えて脂肪分を高めたものです。この加工により、濃厚でクリーミーな味わいが得られ、コクのあるミルクティーを好む方にぴったりです。
エバミルク
エバミルクは牛乳を濃縮して作られ、砂糖を加えると練乳になります。
この乳製品は紅茶と完全には混ざり合わないため、やや薄めのミルクティーになることがありますが、独特の風味を楽しむことができます。
特にインドやスリランカでは、チャイの材料としてこのタイプの乳製品が好まれています。
自分の好みのミルクの量を見つける
ミルクティーでのミルクの適量は、個人の好みが大きく影響します。さまざまな比率を試しながら、自分に最適なバランスを探るのも楽しみの一つです。
ここで、ミルクティーのおすすめの比率をご紹介します。
4:1の比率
この割合で紅茶とミルクを混ぜると、とても軽やかな口当たりのミルクティーが楽しめます。紅茶の色と香りが引き立ち、爽やかな味わいが魅力的です。
3:1の比率
紅茶とミルクを3:1の比率で合わせると、まろやかでバランスの取れた味わいのミルクティーになります。紅茶とミルクが程よく調和し、やや濃厚な飲み口が特徴です。お休みの時間にピッタリです。
2:1の比率
紅茶2にミルクを1の割合で混ぜると、濃厚で深い味わいのミルクティーが完成します。このリッチな配合は、特に食後のデザートタイムにぴったりで、甘みを加えるとさらに豊かな満足感を得られます。
1:1の比率
紅茶とミルクを1:1で合わせると、最も濃厚なミルクティーができ上がります。ミルクの風味が豊かに広がり、まるでスイーツのような濃密な味わいが楽しめます。
ミルクティー作りのコツ|ミルクの加え方
紅茶にミルクを入れるタイミングについて、「ミルクを先に入れるか後に入れるか」という話はよくありますが、実はどちらでも大丈夫です。
紅茶に冷たいミルクを加えると、温度が急に上がってミルクが発する独特の香りが強まることがあるため、これを避けたい場合は、ミルクを常温に戻しておくか、使用直前に電子レンジで軽く温めると良いでしょう。
ミルクを温める際は、沸騰させないように注意してください。ミルクが高温になりすぎると、タンパク質が固まって膜がはり、口当たりが悪くなります。
鍋で温める場合は、弱火にして常に様子を見ることが大切です。電子レンジを使用する場合も、加熱し過ぎないように注意してください。
紅茶を抽出する際には、沸騰したお湯を使用することが重要です。お湯が十分に熱くないと、茶葉が完全に開かず、風味が十分に抽出されません。新鮮な水をしっかり沸騰させてから使うことで、紅茶の美味しさを最大限に引き出すことができます。
さらに深みのある味わい|ロイヤルミルクティー
普通のミルクティーの作り方が身についたら、次はもっと特別な「ロイヤルミルクティー」に挑戦してみましょう。
ロイヤルミルクティーとは
ロイヤルミルクティーに厳密な定義はありませんが、紅茶とミルクの比率を1:1にするか、ミルクをもっと多めにして濃厚な味わいを楽しむ紅茶です。
ちなみに、「ロイヤル」という名前からイギリス発祥と思われがちですが、実はこの美味しい飲み物は日本で生まれました。
また、イギリスでは「ミルクティー」という表現は一般的ではなく、そこで使っても通じないことがあるのです。
作り方のこだわり
通常のミルクティーは水で抽出した紅茶にミルクを加えるだけですが、ロイヤルミルクティーでは紅茶を少なめの水で強く煮出し、その後で牛乳を加えてさらに煮込みます。
この方法によって、よりクリーミーで濃厚な味わいが生まれ、紅茶の風味がさらに際立ちます。
ロイヤルミルクティーの作り方
必要な材料は、 紅茶:3g、ボコボコに沸騰したお湯 100ml、 牛乳:100mlです。
まず、鍋に水を入れて強火にかけ、ボコボコに沸騰させます。沸騰したら紅茶を加え、火を弱めて約2分間しっかりと煮出します。
濃いめの味にしたい場合は、紅茶の量を1.5倍に増やすと良いでしょう。
次に牛乳を加えます。牛乳が沸騰しないように注意して、薄い湯気が立ち上がる前に火から下ろしてください。
もし家にティーバッグがある場合、紅茶の葉の代わりにティーバッグを使っても同じように美味しいロイヤルミルクティーを作ることができます。
ミルクを加えて少し温めた後、ティーバッグを取り出すだけで完成です。
ロイヤルミルクティーは、使用する紅茶によってその風味が大きく変わります。アッサム、ディンブラ、ウバ、アールグレイなど、お好みの茶葉を選んで、自分だけの特別なロイヤルミルクティーを楽しんでください。
特にウバの茶葉は、その特有の渋みがミルクと合わさると、一層深い味わいになりますので、ぜひ試してみてください。
夏にぴったり!アイスミルクティーの楽しみ方
夏の暑い日には、冷たくて甘いアイスミルクティーが最適です。美味しいアイスミルクティーを作るコツは、まず濃いめの紅茶を淹れることから始めます。
通常よりも濃くするため、ポットで使う茶葉の量を普段の4倍に増やします。例えば、200mlのアイスミルクティーを作りたい場合、通常3gの茶葉を用いるならば、6gの茶葉を使って100mlの濃い紅茶を準備します。
アイスミルクティーの作り方
材料は、 紅茶 6g、水:100ml(熱湯)、氷 150gです。氷は出来ればコンビニなどで売ってるロックアイスをおすすめします。
次に作り方です。100mlの熱湯で紅茶6gを3分間しっかり蒸らします。この時、お好みで砂糖を加えると良いでしょう。
グラスに150gの氷を入れ、蒸らした紅茶をそっと注ぎます。最後に、冷たい牛乳をお好みの量だけ加えて完成です。
この簡単な手順で、リフレッシュできるクールなアイスミルクティーが楽しめます。
まとめ
おいしいミルクティーを作るポイントは、お気に入りの茶葉を使い、自分の好きな量のミルクを加えることです。
とてもシンプルですが、紅茶の楽しみ方は人それぞれで、さまざまな茶葉を試しながら自分だけのお気に入りの味を見つけてください。
紅茶はストレートでもミルクティーでも、甘くしてもそのままでも楽しめます。自分にぴったりのオリジナルレシピを見つけて、紅茶の素晴らしい世界を堪能しましょう。